【11日付ニューヨークタイムズ】公費で民間が運営するチャータースクールで、独自の教員資格取得制度を導入することが11日までに決まった。
ニューヨーク州内でチャータースクールを認可し、その運営などを統括する立場にあるニューヨーク州立大学(SUNY)のチャータースクール委員会が発表した新方針は、州が定めた教員資格試験を受けずとも独自の教育実習などを受けるだけでチャータースクール教員の免許が取得できるというもの。これに伴い、同委員会は資格取得に必要な実習時間を30時間から5倍強の160時間に増やし、教室外で行う講義などの受講時間は100時間から半分以下の40時間に減らした。
チャータースクールが独自の試験取得制度を制定できるようになったことを受けて、サクセス・アカデミー・チャーター・スクールのエバ・S・マスコウィッツ校長は「教員不足の中、幅広い人材を確保できるようになり、子どもたちにより質の高い教育を提供できる」と歓迎した。
一方、州の教育局幹部や教育組合側は「資格取得制度のレベルを下げれば、経験が少なく十分な資格のない人材が教員として採用され指導に当たることになり、子どもたちに悪影響を及ぼしかねない」とし、「教員という職業に対する侮辱だ」と批判している。