転出するホームレスに家賃補助 市長のホームレス政策失敗との批判も

 【18日付ビレッジボイス】ニューヨーク市ホームレスサービス局は9月1日から、市外に住居を見つけたホームレスへの家賃補助を行っている。
 このプログラムでは、1人暮らしは1213ドル(約13万6500円)、4人家族の世帯は1515ドル(約17万円)を家賃の上限として、収入の30%を超えた場合の家賃を1年間補助する。対象となるのは、市のホームレスシェルターで90日間以上暮らし、就職先が決まっているか移住先の家賃を払えることを証明できる者。逮捕令状が発行されている者や、精神疾患や麻薬およびアルコール中毒でありながら治療を受けていない者などは対象外。
 次期市長選に出馬を予定しているニューヨーク州議会のニコール・マリオタキス下院議員(共和)は、「市民が納めた税金で市外の家賃を補助するのは、デブラシオ市長のホームレス政策の失敗を証明するようなもの」と非難している。
 市では2007年から、シェルターで暮らすホームレスが市外に移住する場合、交通費を負担する政策を実施しており、これまでに4000世帯が援助を受け市外に引っ越している。