【25日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク州都市交通局(MTA)は25日、地下鉄やバスの中で酒類の広告掲載を禁止する方針を発表した。
公共の場での酒類の広告は以前から、「未成年者の飲酒への関心を高める」と指摘されており、公衆衛生上の課題とされてきた。新方針の下、来年1月から酒類の広告は地下鉄の車両や駅構内、バス内から全面的に取り除かれることになり、現在掲載されている広告も契約期間満了をもって終了する。支持団体BAAFTは、「若い世代や低所得層、有色人種が多いコミュニティーをターゲットにした酒類の広告が目立っていたことも問題だ」と禁止を唱えてきた。
1992年にはたばこ類の広告掲載が禁止された他、2015年には政治広告も規制対象にするなど、これまでも度々広告が規制されることはあったが、そのたび「表現の自由を制限するのでは」との批判が出ている。
広告収入の減少が心配されるが、MTAは「毎日100万人以上の人が利用するバスや地下に広告掲載を希望する企業などは他にも多数ある」と話している。