神父による児童性的虐待和解 被害者6人に180万ドル

 【26日付NY1】法律事務所ジェフ・アンダーソン・アンド・アソシエイツは25日、カトリック教会の神父による児童性的虐待の被害者6人が、教会と和解に至ったと発表した。同時に、加害者である2人の神父の身元が明らかにされた。2人は既に死亡している。
 神父による児童虐待の被害者が損害賠償請求手続きを行えるよう、ニューヨーク大司教区およびブルックリン教区により設立された「独立和解補償プログラム(IRCP)」を介して、男性5人と女性1人に合計180万ドル(約2億円)が支払われる。
 6人は、まだ子どもだった1959年から88年に、ブロンクス区のハーバート・ダージェニオ神父とキャスパー・ウォルフ神父から性的虐待を受けたと主張していた。
 過去にカトリック教会の神父から性的虐待を受けたというジョール・キャステクスさんは、「ニューヨーク大司教区は、長年にわたり被害者に救いの手を差し伸べることもなかった。教会に対する出訴期限を延長する新法の制定など、和解を超えた被害者救済措置が必要だ」と訴えた。