【10日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク大学(NYU)は9日、ハリケーン・マリアの被害に遭った米自治領プエルトリコの学生を対象に、無料でNYUに通学できるプログラムを発表した。実施は来学期から。
NYUによると、対象となる学生は1学期分の授業料と寮費、健康保険料、食費などが全て無料になる。英語が話せ、プエルトリコにある大学に通っている学生であれば誰でも応募できる。
ハリケーン・マリアがプエルトリコを直撃してから約2カ月、現地では復旧が進んでおらず、連邦政府の対応の遅れが指摘されている。9日には電力復旧を担当しているホワイトフィッシュエナジーの電線に不具合が生じ、再び各地で停電が起きた他、いまだに約3000人が避難所での生活を強いられているため、米連邦緊急事態管理庁は米本土の仮設住宅への被災者輸送を急いでいる。
NYUは2005年にハリケーン・カトリーナが発生した際も同様の措置を講じており、ブラウン大学やコーネル大学なども過去に同じような自然災害被災者支援制度を実施している。ニューヨーク州立大学はハリケーン・マリアの被災者向けに、州の在住者と同等の授業料で授業を受けられる救済プログラムを導入している。