【14日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】スタテン島在住の夫婦が11日朝、瀕死状態で救急隊員に救助された。薬物の過剰摂取(オーバードズ)が原因。
ロリ・ビバードさん(40)は自宅で、オーバードーズを起こしソファに倒れている夫のスコットさん(44)を発見。過去にヘロインを使用した経験からとっさに状況を判断したロリさんは通報後、所持していた拮抗薬のナロキソンを夫に投与しようとしたがパニックに陥り失敗、救急車が到着するまで心肺蘇生を試みた。その間に夫が使用したヘロインを見つけたロリさんは逮捕を恐れてヘロインを隠匿。救急隊員と警官が夫の救命活動を行っている間に、隠していた3袋のヘロインのうち2袋をトイレに流したが、残りの1袋を使用し意識を失った。救急隊員らはロリさんにもナロキソンを投与し、2人はスタテン島大学病院に搬送された。2人の命に別状はない。
スタテン島の薬物汚染は深刻で、先週末にはこの夫婦を含む7人がオーバードーズになり、うち2人が死亡している。同島のマイケル・マクマホン地区検事長は「われわれは薬物のまん延と戦っている。これからも密売人の取り締まりと中毒者への援助を行っていく」と話した。