住宅局幹部3人が辞任・降格 虚偽の鉛塗料報告書問題で

 【17日付amニューヨーク】ニューヨーク市住宅局(NYCHA)は17日、同局に20年以上勤務していた幹部職員3人が、鉛含有塗料検査のデータ改ざん問題をめぐり、辞職または降格処分を受けたと発表した。
 市捜査局(DOI)が14日に発表した報告書によると、同局は2013年から、約5万5000棟のアパートで、鉛含有塗料の目視評価を実施していなかったにもかかわらず、「目視評価を実施、問題が見つからなかった」と米住宅都市開発省(HUD)に虚偽の報告書を提出していた。
 ブライアン・クラーク元上級副事業部長およびジェイ・クランツ元技術サービス部長、ルイス・ポンス元上級事業部長は15年に、またショヤ・オラトイ同局長は16年にこの問題について認知していたにもかかわらず、虚偽の報告書の提出は続いた。
 この責任を問われ、年収18万4782ドル(約2082万円)のクラークおよび年収14万8765ドル(約1676万円)のクランツは辞職し、ポンスは公共住宅の管理人に降格および30日間の無給停職、さらに年収が18万4609ドル(約2080万円)から8万8499ドル(約997万円)に減給された。
 局長の辞任を求める声が強まっているが、ビル・デブラシオ市長はツイッターに同局長を擁護するコメントを発表している。