【17日付テックニューヨーク】ニューヨーク市議会は16日、市が指定する身分証明書(ID)を持たずとも、オンラインで選挙人登録ができる新法案を可決した。
米国では投票権を得るためには選挙人登録を済ませる必要がある。市は現在、オンライン手続きを導入しているが、登録には運転免許証および仮免許証、または代わりとなるIDが必要だ。そのため、これらのIDを所持しない人はオンラインでの手続きができず、選挙人名簿に登録するためには登録所まで足を運ばなければならなかった。ベン・カロス議員(民主)が立案したこの法案では、市が指定するIDを所持しない人でもオンラインで選挙人登録ができるようになる。
導入プロセスは、ニューヨーク州の選挙法に基づいて市のキャンペーンファイナンス理事会が規定を作り、18カ月後に施行される見通し。
選挙人登録や本人確認の厳格化はIDを持たない貧困層が選挙に参加する上での障害となっており、社会的地位によって投票機会に差が生じているとの指摘もある。市は「オンライン登録をより簡単にし、できるだけ多くの人が登録することで、選挙の公平性を高めていきたい」としている。