立ち退き代行ビジネスが大繁盛 家賃高騰のベッドスタイ

 【26日付amニューヨーク】ブルックリン区ベッドフォード=スタイブサントで、家賃を滞納しているテナントを家主に代わって速やかに立ち退かせるビジネスが繁盛している。
 「弁護士以外で、このサービスを総合的に提供しているのは私だけ」と話すのは不動産業歴26年のリチャード・カベロさん。立ち退き代行業、クイックエビックを2015年に開業した。当時の収入は年間2万ドル(約220万円)だったが、今年はその10倍を見込んでいる。
 カベロさんは通常6カ月から1年を要する立ち退きのプロセスを2カ月から4カ月に短縮。立ち退きの通知から裁判所とテナントへの嘆願書の送付、弁護士による交渉、裁判までの4段階に分け、それぞれの段階で300ドル(約3万3000円)を請求する。大抵は、第2段階で立ち退きが完了するので600ドル程度で済む。これを弁護士に依頼すると、1200ドルから1400ドル(約13万3000〜15万5000円)はかかるため、家主は経費の節約ができる。
 同地区では2005年から15年の間に、77%も家賃が上昇しており、クイックエビックが正式な賃貸契約のない住人を追い出した後、家主が1600ドルの家賃を1000ドル上げて新しいテナントに貸した例もあった。

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