「ゴールデンクラスト」経営者が自殺 借金苦が原因か

 【4日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ジャマイカ料理チェーン、「ゴールデンクラスト」を経営するローウェル・ホーソーンさん(57)が2日午後、ブロンクス区の自社工場内で遺体で発見された。頭を撃ち自殺したものとみられる。
 ホーソーンさんは同チェーンを1989年同区で創業して以来、全米9州で120店舗を展開、「カリブ海版マクドナルド」と呼ばれるまでの人気店に成長させた。家族や親戚などは、「自殺するような理由が思い浮かばない」と困惑しているが、ホーソーンさんはニューヨーク市に対し15万ドル(約1690万円)以上の税金を滞納しており、未払い残業代を巡って元従業員から訴えられていたことから、ニューヨーク市警察(NYPD)は自殺との関連を調査中。
 ホーソーンさんは昨年、「2020年までには米国人全員がゴールデンクラストの料理を楽しめるようになる」と事業拡大を示唆していた。自殺を受け従業員らは、「一見成功者だが、多くの悩みを抱えていたのかもしれない」と話している。
 ビル・デブラシオ市長は、「ジャマイカの食文化をニューヨークに広めた第一人者だ」とホーソンさんの功績をたたえると共に、死を悼んだ。

グランドセントラル駅のゴールデンクラスト(photo: Yuriko Takamiya)

グランドセントラル駅のゴールデンクラスト(photo: Yuriko Takamiya)