【8日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク市で2017年の交通事故件数が過去最低を記録し、その中でも歩行者の死亡事故が激減していた。8日、市の発表により明らかになった。
交通事故に巻き込まれて死亡した歩行者は101人で、記録を取り始めた1910年以来過去最低となったのは、ビル・デブラシオ市長が掲げる交通事故撲滅計画「ビジョンゼロ」の成果とみられている。市はビジョンゼロの下、速度上限を時速25マイル(約40キロメートル)にするなど歩行者を守るための交通システムの改善に着手してきた。同市長が就任した13年に死亡した歩行者184人に比べて17年は大幅に減少している。
同市長は「制限速度を抑え、取り締まりを強化することでニューヨーカーがお互いの安全を守る社会になりつつある。これからもビジョンゼロの取り組みを広めていかなければならない」と話した。
歩行者の死亡事故は減少している一方で、昨年はサイクリスト23人、バイクの運転手33人、車の搭乗者57人が交通事故で死亡している。全米で交通事故による死者は増えており、市は「さらなる対策が必要だ」としている。