DR.高田洋平 FUNCPHYSIOの気になる体のはなし Vol.6 肩こり?偏頭痛?顎関節症?

肩こり?偏頭痛?顎関節症?
 こんにちはFuncPhysioの藤井です。今回は顎関節症(がくかんせつしょう)についてお話ししたいと思います。顎関節症の症状には顎のクリック音や歪み、開口と閉口の制限、顎の痛みなどがあります。

また、顎関節症が原因で首や肩のこり、頭痛、耳鳴り、さらには自律神経系の疾患が生じる場合があります。顎関節は首の頸椎(けいつい)や頭蓋骨とも密接な関係があるので、症状が顎だけに出るとは限りません。
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日本人の75%が予備軍
 顎関節症の人口は意外と多く、日本の統計では人口の約75%が顎関節症の兆候(顎の異常な動き、クリック音、圧痛)があり、人口の約33%が実際に顎関節症を患っています。特に女性の方が男性より2〜3倍発症率が高くなっています。しかし、実際に治療を受けている患者は、人口の約3.7%にすぎません。なぜ治療を受ける人がこんなに少ないのでしょうか? それは顎関節症に対する知識の浅さが原因だと思われます。疾患に対する知識がなければ、本人の自覚症状もありません。また顎の歪みやクリック音などの異常があったとしても「普通に起こること、しょうがない」などと済ませてしまうことがあります。結果的に医療関係者に相談する人が少なく、顎関節症のせいで改善されない慢性的な肩こりや頭痛に悩まされている人は多くいます。

顎関節症の原因と治療法
 顎関節症の原因は噛み合わせのずれ、外傷、悪い姿勢、歯ぎしり、ストレス性の筋肉の緊張などさまざまな原因があります。なので原因を理解した上での治療が必要です。治療法としては温熱・寒冷療法、非ステロイド性消炎鎮痛剤、マウスピースやスプリントによる矯正治療や外科手術などがあります。これらの治療も効果的ですが、頸椎や頭骸骨の問題から根本的な解決をすることが最も望ましいです。

 顎関節症の原因はさまざまであり、患者1人1人に合った治療が必要です。顎関節症を専門としたセラピストがいるFuncPhysioでは原因を突き止め、薬や器具を用いることなく徒手的に顎関節の治療を行います。顎関節の構造上、口外のみでは治療ができないこともあるので、口内からも特定の筋肉や関節の治療を行います。また関連する頭蓋骨と頸椎の治療も行い、姿勢矯正、そして顎関節の適切な動きと姿勢保持に必要な筋肉のトレーニング法を指導します。
 顎関節症の症状がある方、頭痛や肩こりに悩まされ頻繁にマッサージに行っても短期的な改善しか得られないという方は一度ご相談ください。

藤井よし
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カリフォルニア大学(サンフランシスコ校)理学療法学博士課程修了。米国でも数少ない米国整形徒手療法学会(AAOMPT)のフェローシップ修了。顎関節などを専門とする。
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