一等地にホームレスシェルター 近隣住民から賛否両論

 【16日付NY1】ニューヨークのビル・デブラシオ市長が16日、マンハッタン区ミッドタウンにあるホテルをホームレスシェルターに改装することを発表し、賛否両論を巻き起こしている。
 ホテルは、1942年に58丁目の6番街と7番街の間に建てられたパーク・サボイ・ホテル。隣りにはペントハウスが1億ドル(約110億円)もする75階建ての高級コンドミニアムが建つ一等地だ。同市長は5年間で90のシェルターを新設し、その一環として、同ホテルにホームレスの単身男性150人を収容したいとしている。
 近隣住民の反応はさまざまで、「路上生活者にベッドを与えるのは悪くない」と賛同の声がある一方で、同ブロック内で飲食店を経営するマリア・ロイさんのように、「市が一方的に決定するのは正当な方法とは言えない」と批判的な人も少なくない。
 同市長は「市は適切と考える場所にシェルターを設ける権限がある。事前に通知した過程に沿って進めていく」とし、今回の提案を覆す可能性は低い。市ではシェルターのオープン日を明らかにしていないが、冬が終わるまでには実現する見通し。

Thomas Hawk

Thomas Hawk