出廷日をテキストで事前通知 「場所や日時通達」が最も有効

 【24日付メトロニューヨーク】ニューヨーク市は現在、裁判所への出廷日を携帯電話のテキストメッセージで知らせる試験プログラムを実施している。
 プログラム開発に携わるシカゴ大学犯罪研究所は、2016年3月から16カ月にわたり実験を行った。「出廷しなかった場合、逮捕状が出されるなどの不利益がある」「場所と日時を確認し、到着までの所要時間を計算する必要がある」「出廷しなかった場合、素行の評価が下がる」など、いくつかのパターンを用意し、無作為に選んだ対象者にテキストメッセージで送った。その結果、テキストメッセージによる事前通知を受けた場合、通知がない場合と比べ出廷率が21%高かったという。場所と日時を知らせるものが最も出廷率が良く、出廷しない者が26%減少した。
 裁判所は、召喚状発行時に携帯電話番号を提供した全ての者に、テキストメッセージでの事前通知を行う。専門家は、逮捕状の数を減らす目的があると分析。また、出廷日を忘れるケースを減らし、出廷の重要さを伝える役割も果たすとしている。
 ビル・デブラシオ市長は、「小さな働きで、大きな変化をもたらすことができる。より公平な司法制度への一歩になるだろう」と述べた。

6-2-24