マンハッタン区にあるニューヨーク市立大学ジョン・J・カレッジ・オブ・クリミナル・ジャスティスは1月31日、ニューヨーク州内の奴隷の記録をまとめたデータベースを公開した。ニューヨークに存在した奴隷制度への理解を高めるのがねらい。州内のデータベース公開は初。
データベースがカバーするのは、1525年から南北戦争が終結した1865年まで、340年にわたる奴隷および奴隷所有者の個人データ3万5000件以上。奴隷に関する記録はこれまで分断されてアクセスが困難だったが、同大学では30以上の索引項目を設け、検索を容易にした。2月は黒人歴史月間。
奴隷データ、検索簡単に
3万5000件以上、誰でも無料
(1面から続く)【1月31日付ジョン・J・カレッジ発表】ニューヨーク市立大学の1つ、マンハッタン区のジョン・J・カレッジ・オブ・クリミナル・ジャスティスは1月31日、ニューヨーク州で初めて州内の奴隷の記録をまとめたデータベースを公開した。今後、誰でも無料で検索できる。
同データベースは、1525年から南北戦争時までの、奴隷や奴隷所有者の個人データ3万5000件以上を収録。これまで複数の記録に分散していた奴隷の情報を1つに整理し、奴隷の氏名や死亡日時など30以上の条件からそれぞれの記録を検索できるようにした。
情報源は、期間内の州全体の奴隷所有者3万人分の記録、奴隷1400人分の出生記録、逃亡した奴隷550人分の捜査報告、ニューヨーク港への奴隷輸送記録など。奴隷を所有していた州上院議員の記録、南部からの奴隷の逃亡を助けた秘密結社「地下鉄道」の記録も参照している。
同大学のキャロール・メイソン学長は、「奴隷の歴史を理解し、記録するのに大きく貢献する。大学の理念『正義のための教育』とも合致する」と話した。データベースのウェブサイトはhttps://nyslavery.commons.gc.cuny.edu
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