【1日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ブロンクス区にある中学校で、白人教師が社会の授業中、黒人生徒3人を奴隷に見立てて「実演授業」を行っていたことが発覚した。
物議を醸しているのは公立第118校で社会を教えているパトリシア・カミングスさんの授業。生徒によると、カミングスさんは7年生の教室で奴隷貿易についての授業を行っていた際、黒人の生徒3人を前に呼び寝転ぶよう指示。ある生徒は「先生は生徒の身長などを計りながら奴隷たちが乗せられていた船がいかに狭かったか説明していた」と話しているが、それだけでなく床に横になっている生徒の背中を踏みつけ、「奴隷の気持ちが分かるか」と問いかけたという。生徒らによると、授業では奴隷が船内で暴力を受ける様子を描いたビデオも見せられたという。
同校は黒人とヒスパニック系の生徒が81%を占めており、不適切と思われる授業が行われたことに対し、保護者らからも怒りの声が上がっている。ニューヨーク市教育局はこの問題について「調査中」としながらも、「今回起きた差別的な行為は許されるものではない」との見解を示している。
1日、カミングスさんは出勤したが、このクラスの担当は外された。