ライカーズ島刑務官が重体 ギャングの受刑者から暴行受け

 【12日付NY1】ライカーズ島刑務所で10日夜、受刑者4人が刑務官の男性に暴行し、脊椎骨折の重傷を負わせた。
 同刑務所内のジョージ・モッチャン拘置所で同日午後6時30分ごろ、ジーン・スフラント刑務官(39)が規則に反した受刑者に違反チケットを発行したところ、同受刑者を含む4人から殴る蹴るの暴行を受け脊椎を骨折した。同刑務官は勤務2年目。4人は、ストリートギャング組織「ブラッズ」のメンバーだという。
 暴行事件に関わったとして12日までに5人の受刑者が逮捕された他、監視カメラの映像から、他に2人が関与していたとみられる。容疑者はいずれも20歳未満。
 刑務官の労働組合、刑務官慈善協会会長のエリアス・フサムディーンさんは11日の記者会見で、ビル・デブラシオ市長が受刑者の管理方針を変え、分離拘留できなくなり、市の刑務所の危険性が増したと非難。「ライカーズ島をはじめとした市内の刑務所の懸案はギャングの存在だが、市長はこれを住宅や児童問題のように扱っている。甘い」と批判した。
 市はライカーズ島刑務所を年内に閉鎖する予定。

Update 2.13
 【ABC13】捜査当局によると、刑務官を襲った受刑者は、襲撃を計画していた可能性がある。監視カメラの映像から、違反チケットを渡された受刑者が憤慨し刑務官を殴った後、他に5人が加わったことが13日までに判明した。