【12日付NBCニューヨーク】ブロンクス区にある中学校で、黒人の歴史に関する授業を阻止しようとした校長に対し生徒らが反発している。
P.S.(公立)第224中学校で英語教諭を務めるメルセデス・リリアーノ=クラークさんは黒人歴史月間である今月、マンハッタン区ハーレムの芸術史「ハーレムルネサンス」について取り上げようとしたところ、同校のパトリシア・カターニア校長から「これは歴史の授業で扱う内容。あなたは歴史の教師ではない」と授業をやめるよう命じられた。クラークさんは「子どもたちは黒人のこれまでの歩みを学ぶ必要がある。何と言われようと指導を続ける」と、同校長の指示を無視して授業を行った。
同校長の言動に対し生徒たちだけでなく市教育局からも批判の声が上がっており、同局は実態調査を開始した。同局は「同月間は市が定めた指導計画にも組み込まれており、生徒たちが学ばなくてはいけない大切な歴史である」との見解を示している。また、現在生徒たちは黒人の歴史に関するプロジェクトにも取り組んでいる。
一方、現在の指導計画は十分ではないとの指摘もあり、支持者らは「本当の意味での多様性を生徒たちに教えるためには、教員らの研修も必要だ」と話している。