高校銃乱射事件で級友助け死亡 陸軍士官学校への入学を許可

 【20日付CNBC】フロリダ州パークランド市の高校で17人が死亡した銃乱射事件で亡くなった士官候補生、ピーター・ワンさん=当時(15)=のために20日、ニューヨーク州ウエストポイントの陸軍士官学校が2025年の入学を許可した。故人のため「儀式」的扱いとなる。
 ブルックリン区出身のワンさんは陸軍の予備役将校訓練課程に在籍し、士官学校に入学するのが夢だった。事件当日も制服姿で登校。乱射が始まると出口の扉を押さえ、他の生徒や教員ら10数人が避難するのを助けた。その最中に凶弾に倒れたという。
 陸軍士官学校は声明文で「この青年の勇敢な行動を顕彰し入学を許可する。義務、名誉、祖国への忠誠を体現した」と、ワンさんを高く評価した。
 同級生のジャレッド・バーンズさんは「われわれのヒーローだ」。旧友のシー・チェンさんも「兄弟のように思っていた。今まで出会った人の中で1番親切だった」と話した。同日行われた葬儀では陸軍から英雄勲章が贈られた。また、パークランド市の住民は、軍葬を求めて米議会に対し署名運動を開始。同日までに約7万人分が集まった。軍葬を行うには3月18日までに10万人分の署名が必要。

ピーター・ワンさん(ツイッター@WestPoint_USMAより)

ピーター・ワンさん(ツイッター@WestPoint_USMAより)