ハドソン川から16種類の医薬品成分 水生生物への影響懸念

 【22日付メトロニューヨーク】ハドソン川から16種類の医薬品の成分が検出され問題になっている。コロンビア大学が米国環境保護庁(EPA)、環境保護団体リバーキーパーなどと合同で水質調査を行い、専門誌「ウォーターリサーチ」で明らかにした。
 調査によるとハドソン川の水から、抗生物質をはじめ、高血圧、高脂質、てんかん、胸焼けの治療薬、アスピリンの代用薬など計16種類の医薬品成分を検出。中でも血圧関連薬の成分が最も多かったという。また、医薬品成分の約90%はアップステートのオレンジ郡やヨンカーズ市周辺で検出。研究者は、検出された医薬品成分は下水道から流れ込んだものとみている。
 これまでにもハドソン川から医薬品の成分が検出されたとの調査結果はあったが、発見場所や種類など詳細な調査は今回が初めて。研究者のアンドリュー・ジュールさんは「川の医薬品成分が人体に害を与えているという直接的な証拠はないが、場所によっては濃度が高く、魚などの水生生物に悪影響を与える可能性がある」と指摘した。
 ハドソン川は州北部のアディロンダック山地を水源に、州の東側を流れて大西洋に注ぐ。全長は約315マイル(約507キロメートル)。

Bear Mountain-brug oor die Hudsonrivier

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