【26日付ザ・リアルディール】JPモルガン・チェイスはこのほど、グランドセントラル駅の空中権の一部を取得した。ミッドタウンイーストの再開発計画の一環とみられる。
同駅の空中権のほとんどを占める135万平方フィートは、デルテクノロジーズの創業者、マイケル・デルさんの資産を管理する投資会社、MSDキャピタルと不動産開発業者のTFコーナーストーンが所有する。同行は今回、その半分を超える約70万平方フィートを2億1000万ドル(約225億円)で取得した。ニューヨーク市は昨年8月、新しい商業用ビルの建設を促進させる目的でミッドタウンイーストのゾーニング(区画整理)を変更していた。
同行は22日、パーク街270番地に立つ52階建ての本社ビルを解体し、70階建てのオフィスビルを建設する計画を発表。250万平方フィートのスペースに1万5000人が働くことになる。
アリシア・グレン副市長は「大手銀行とその従業員を確保し、公共スペースも改善する」と述べた。同駅の空中権を利用して同行は、4000万ドルをかけて公共スペースを改善する。ただし、地域活動家などはゾーニング変更の恩恵が市民に広く行き渡るか行方を見守るとしている。