【5日付ニューヨークタイムズ】アントニオ・グテーレス国連事務総長は5日、ニューヨーク市の前市長で富豪のマイケル・ブルームバーグさんを、地球温暖化対策特使に任命した。
2002年から13年まで市長を務めたブルームバーグさんは、地球温暖化防止活動の著名な支持者で、カリフォルニアのジェリー・ブラウン州知事と協力して、全米の各州や22都市に、温室効果ガス排出量を削減するよう働きかけている。
地球温暖化についての首脳会議を1年後に計画している同事務総長は同日、国連本部で行われた記者会見で「世界には指導者と追随者がいるが、正しい方向に向かっている指導者もいれば、間違った方向に向かっている指導者もいる。あたなは指導者であり、常に正しい方向へ導いてきた」とブルームバーグさんをたたえた。同事務総長はまた、政府と民間企業が温室効果ガスの排出量をパリ協定の基準まで早急に下げるよう、ブルームバーグさんに協力を頼んだとする声明文も発表している。
一方、同じく市出身の富豪であるトランプ大統領は、2016年の大統領選で「地球温暖化はでっちあげ」と公言。昨年、米国はパリ協定から離脱すると発表している。同事務総長は大統領の決定を「非常に失望している」と批判した。