ネズミ駆除にドライアイス 眠ったまま昇天、捕食動物も保護

【6日付amニューヨーク】環境にやさしくより効果的な方法として、ニューヨーク市はドライアイスを使ったネズミ駆除を広めている。
公園などにあるネズミの巣穴にドライアイスを詰め込み発生した二酸化炭素を巣の中に充満させ、日中眠っていることが多いネズミを窒息死させる。市保健精神衛生局によると、通常の殺鼠剤を使用するより手早く、比較的残酷でなく環境にもやさしい。ネズミを捕食する動物が毒死する心配もないという。
同局ではドライアイスを使ったネズミ駆除を2016年に試験的に実施。マンハッタン区のコロンブス公園で60匹いたネズミが2匹まで減るなど効果を上げていた。昨年、米国環境保護庁(EPA)やニューヨーク州環境保護局がドライアイスをネズミ駆除の方法として認めたことを受け、市内でも頻度を増やしたという。ただし、ドライアイスは巣穴で寝るネズミにのみ効果的。同局で害獣対策を担当するリック・シメオーネさんは「ごみ箱にふたを付けたり、ごみ回収の頻度を上げる必要がある」と話した。
ビル・デブラシオ市長はネズミ対策を強化すると明言し3200万ドル(約34億円)の予算を確保。ブロンクス区のグランドコンコース、マンハッタン区のチャイナタウンなどを重点地域に指定している。

タグ :