【8日付NBCニューヨーク】ニューヨーク州オレンジ郡のペット用墓地、アビングトン・ヒル・ペット・アニマル・セメタリー・アンド・クレメトリーが、利用客に知らされずに売却されていたことが8日までに分かった。同墓地の事務所は閉鎖され電話も通じず、墓地の運営に必要な墓地免許は2017年11月に失効していたことも明らかになった。
同墓地は同年4月に税金滞納があったとして競売にかけられ、12万ドル(約1280万円)で売却されていた。購入したのはウエストチェスター郡マウントバーノンの自営業、アーマッド・レヤズさん。NBCの調査報道班の取材に「ペット用墓地だとは知らなかった」と話した。
ニューヨーク州法はペット用墓地について、全ての利用者が書面で合意し、さらに裁判所が許可しないと土地の使用目的を変更できないと定めている。そのため、同墓地の新しい所有者であるレヤズさんは、それぞれの墓を他の墓地に移す場合、費用を負担する義務がある。
利用客の男性は同墓地に永代供養の費用を払って9つの墓を建てたという。「愛するペットはわが子同然。ブルドーザーで掘り返されるかと思うと(ショックで)病気になりそうだ」と胸の内を話した。