【18日付NBCニューヨーク】米同時多発テロ(9.11)で殉職した消防士をたたえる財団が18日、15日に起きたイラクのヘリコプター墜落事故で死亡した米兵の遺族に、10万ドル(約1065万円)を寄付すると発表した。
米国防省によると、15日の事故では7人の米兵が死亡。そのうち4人がニューヨーク州から派遣され、クリストファー・ラグソさんを含む2人がニューヨーク市消防局(FDNY)の消防士でもあった。ラグソさんはFDNYに13年勤務し、6回の表彰歴がある。現場に真っ先に駆け付け、国のために命を犠牲にした軍人や救助隊員をたたえるトンネル・トゥー・タワーズ財団は、住宅ローンの返済に充ててもらおうと、ラグソさんの遺族への寄付を申し出た。
同財団会長のフランク・シラーさんは18日、「消防局にとっては悲しい出来事だが、ラグソさんのような立派な消防士が米国に存在するのは誇らしい」と述べた。
同財団は9.11で殉職したFDNY隊員のスティーブン・シラーさんの功績を記念して設立された。テロ発生時、非番だったシラーさんは通行止めになったブルックリン・バッテリー・トンネルを足で渡りワールド・トレード・センターに到着。救助作業中にタワーが崩壊した。