ブルックリンの銀行、歴史遺産に 真裏で高層ビル建設が進行

【27日付カーブドニューヨーク】ニューヨーク市の歴史的建造物保存委員会(LPC)は27日、ブルックリン区ウィリアムズバーグにあるダイム・セービング・バンク・ビルを市の歴史的建造物に指定した。
1906年から08年にかけて建てられた同行ビルは、03年にウィリアムズバーグ橋が完成したことを受け開発が急速に進んだ同地域の歩みを象徴している。LPCのメナクシ・シリニバサン委員長は、「優雅で歴史の重みを感じさせる建築物」と話している。
このほど同行ビルの真後ろに22階建ての高層ビルが建設されることが明らかになったが、建設を担当する不動産開発業者も同行ビルの歴史的建造物指定に賛同。「この歴史的建造物の価値を失うことなく、新しいビルにも伝統を反映していきたい」としている。高層ビルにはアパート177室の他、オフィススペースやヨガルーム、バスケットボールコートなどが完備され、来年の春ごろに完成する予定。
同行ビルは屋根の修復や光を取り入れるための天窓の取り付け工事などが行われ、新しく建つ高層ビルへの入り口につなげるかオフィススペースに改修するなどの案が検討されている。ただし、建物自体はできるだけ手を加えず保存するという。