共同オフィスが男性を「逆差別」? NY市人権委員会が「ザ・ウイング」を調査

 【3月29日付AP通信】ニューヨーク市人権委員会は3月29日、女性専用共同オフィス(コワーキングスペース)「ザ・ウイング」が男性を「逆差別」し、市の差別禁止条例に違反している疑いがあるとして、調査を開始した。
 ザ・ウイングでは月215ドル(約2万2800円)の会費を払うと、共同オフィスを使用できる。同委員会のセス・オイ報道担当官によると、男性は会員やゲストになれず、公共施設で性別などを理由に差別を禁止する条例に違反する疑いがあるという。ただし、同委員会の調査は初期段階であり、詳細は確認中。
 職場などでのセクハラ問題が多く浮上する中、こうした女性専用のコワーキングスペースの人気は高まり、市内でもその数が増えている。市の条例は、小規模であれば性別を限定するクラブなどを例外として認めている。しかし、ザ・ウイングは2000人の会員を擁し、小規模とはいえない。
 ザ・ウイングの弁護士、カレン・ダンさんは「われわれの使命は女性などのマイノリティを保護し、チャンスを創造することで、市の条例に違反していない」との見解を示している。ビル・デブラシオ市長も「両者が意見の食い違いを解消して、ザ・ウイングが重要な役目を果たせるよう希望する」と擁護している。

「ザ・ウイング」の公式ホームページより

「ザ・ウイング」の公式ホームページより