【1日付AP通信】サックス・フィフス・アベニューやロード・アンド・テイラーの親会社、ハドソンズベイは1日、サイバー攻撃を受け、顧客の個人情報が流出したと発表した。
ニューヨーク市に本社を置くコンサルタント会社、ジェミニアドバイザリーは3月下旬、「ジョーカースタッシュ」などと名乗るハッカー集団が、500万人分のクレジットカードの情報を闇サイトで販売していることを発見。複数の銀行に連絡し、その多くがサックスやロード・アンド・テイラーの顧客の個人情報であることを突き止めた。同社の共同創業者、ディミトリー・コリーンさんは、「ハッカー集団は幹部従業員にフィッシングメールを送りつけ、添付ファイルをクリックするとシステムが感染する方法で、過去1年近く顧客情報を入手し続けていた恐れがある」と指摘している。市内および近郊、東海岸の店舗で買い物をした顧客の情報がサイバー攻撃の標的となったようだ。
ハドソンズベイは声明文で「顧客に迷惑と心配をかけた」と深謝、実態を調査中で、被害を最小限に抑える手段を講じているという。同社は身に覚えのない請求には支払う責任はないと明言、被害者には信用状況モニタリングやID保護のサービスを提供することを検討している。