【2日付カーブドニューヨーク】ニューヨークのデブラシオ市長が商業用施設の空きスペースの所有者に対し、課金や課税を検討している。3月30日に出演したラジオ番組の中で明らかにした。
市長は空きスペース増加の理由を「所有者は物件をできるだけ高く貸そうと目論むため、長期間空いたままの状態になる」と分析。「この状態が続くと、その地域は荒廃する。ニューヨーク州政府を巻き込んで対策を講じなければならない」と述べた。
市議会が昨年発表した調査によると、マンハッタン区の商業用施設の空きスペースは2012年から17年の間に2.1%から4.2%に倍増。またニューヨークポストの3月末の記事によると、同区アムステルダム街沿いの商店街では商業用施設の約27%が、ブロードウェー沿いでは約20%が空き状態だという。ブラッド・ホイルマン州上院議員(民主)は昨年発表した報告書で、「商業用施設の所有者は小規模店には貸さず、高額な使用料を払えるチェーン店を待っている」と分析。しかし、チェーン店も通販大手アマゾンなどの出現で苦境にあり、新規出店に二の足を踏んでいる。
市は今後、物件所有者に公的データベースへの登録を義務付け、管理を強化することを検討している。