【3日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨークのアリシア・グレン副市長は3日、市の路面電車計画が中止になる可能性があることを明らかにした。
市で初となる路面電車「BQX」は、クイーンズ区アストリアとブルックリン区サンセットパーク間のイースト川沿い16マイル(約26キロメートル)をつなぐもので、市内でも地下鉄やバスが網羅されておらず、移動がしづらい地域間の交通改善を目的とした一大計画。同副市長によると、計画は現在も進行中だというが、計画の発表以降、具体的に進行していないという。
費用は地価が高騰している建設予定の沿線地域からの税収で賄われる予定。しかし同副市長は、ニューヨーク大学で行われた交通政策についての講演後の取材で、「路面電車計画は割に合わないかもしれない。市税を投じることが正しいのかどうか見極めなければならない」と不安をのぞかせた。
市は不動産税に関するコンサルテーションをKPMG社に依頼しており、同社による調査と分析は近く終了するものとみられる。25億ドル(約2680億円)とされる路面電車の建設費に対し、どのくらいの収益がもたらされるのかが焦点となる。
同副市長はまた、連邦政府からの補助を期待している。