DR.高田洋平 FUNCPHYSIOの気になる体のはなし Vol.9 間違った呼吸、していませんか?

間違った呼吸、していませんか?

 こんにちは。ファンクフィジオ代表の高田です。今回は私の専門分野「呼吸」についてのお話です。私たちは普段の生活の中で1日2万回以上も呼吸をしています。 普段無意識にしている呼吸ですが、正しくできていない方が近年非常に多いです。

 呼吸をするための筋肉は横隔膜という、肋骨の下のドーム状の筋肉です。息を吸うとき、このドームを平らにすることで肺の中に空気を呼び込みます。「腹式呼吸」はこの横隔膜で呼吸をする呼吸法です。息を吸うと肺は風船のように広がるので、正しく息を吸うと胴体全体が前方、側方、後方と全体的に広がります。一流の水泳選手が水から上がったときの呼吸に注目してみてください。胴体全体が広がるように、理想的な呼吸をしています。

こんな呼吸法には要注意!
 よく診る問題の呼吸法を挙げてみましょう。
①空気を吸うと肩が上がる。首や肩の筋肉を酷使するので首痛や肩こりにつながります。
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②空気を吸うと背中が反る。お腹だけが膨らみ背中が反るので腰に負担が掛かり腰痛の原因になります。
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③空気を吸うときににお腹がへこむ。お腹周りの筋肉や肋骨に問題があるとこうした呼吸になりやすいです。首や腰に負担が掛かるので腰痛、首痛の原因にもなります。
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④空気を吸うときに肺や肋骨が膨らみすぎて息が吐けなくなっている。ぜん息や閉塞性肺疾患の方に多くみられます。息を吸うことばかりに集中し息が吐けなくなっている状態です。すぐに息苦しさを感じてしまい、さらに息を吸おうと悪循環に陥ります。ぜん息持ちの方も正しく息を吐くことを覚えると症状が軽減することが多いです。

体幹にも密接に関わる呼吸
 横隔膜は体幹を支える骨盤底筋群とも連携して働きます。鍋に例えると、横隔膜と骨盤底筋群が「上蓋と底」の役割を果たしています。「体幹」=腹筋と勘違いしている人が多いですが、この2つの筋肉群が上手く働かないと、いくら腹筋を鍛え体幹トレーニングをしても効率的に体幹を鍛えることはできません。
 ここに出した例など、思い当たる症状があれば一度ご相談ください。正しい呼吸を取得して効率的な体を手に入れましょう!

高田洋平
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DPT, CFMT, OCS, SCS, CAOPT,ゴルフを中心としたスポーツリハビリを学びたいと渡米。コロンビア大学でDoctor of Physical Therapy(理学療法学•博士号)を取得。現在Func-Phsyotherapyのオーナー。 ゴルフリハビリの資格:TPI(Titleist Performance Institute) Medical Profession‐Level Ⅲ。
USGA Handicap: +0.3
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