【20日付amニューヨーク】ニューヨークのビル・デブラシオ市長は、マンハッタン区の金融街に設置された「恐れを知らぬ少女」像を、今年の末までに、ニューヨーク証券取引所前に移転すると発表した。
金融街のシンボル的存在、雄牛像の前に立ちはだかる4フィート(約1.2メートル)の少女像は昨年の国際女性デー前日に当たる3月7日、企業の役員会に女性が少ないことに対する抗議と、職場での女性の地位向上を訴えるために、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社(SSGA)が設置。当初は1週間だけの予定で設置されたが、観光客などが集まり人気となったため、市は設置許可を1年以上延長していた。同市長は「新たな設置場所への移転により、訪問者がよりアクセスしやすくなり、少女像が発するメッセージや影響を継続して発信していくことが可能になる」との声明を発表した。
雄牛像の製作者アルトゥーロ・ディ・モディカさんは、少女像を所有するSSGAが雄牛像を広告に使用したことと、少女像を設置したことにより、雄牛像の本来の意味が歪曲されたとして、同社を著作権侵害で訴えている。
市長室によると、雄牛像も同証券取引所の近くに移転される可能性があるという。