【23日付NY1】ニューヨーク州都市交通局(MTA)は23日、ニューヨーク市内で2階建てバスを試験運行すると発表した。
2階建てバスは、サービスの向上と近代化をねらった大型改善計画の一環。まずマンハッタン区とスタテン島の急行バスで導入し、1台当たりの輸送人数を増やす。専用アプリを使えば次のバスの到着時刻に加え、空席状況も確認できるという。遅延や混雑などで乗客の信頼度が低下し、ウーバー(Uber)など配車サービスの台頭も重なるなど、バスの利用者離れが進む中、巻き返しを図りたい意向だ。
同計画では、乗客がより短時間で目的地に到着できるよう、何十年も変わっていないルートを全体的に見直し、オフピーク時にはバス専用レーンの規制も緩和する。さらに、2020年を目標に乗車前に料金を支払えるシステムを搭載し、現在は急行バスのみで可能な降車扉からの乗車を他のバスでも適用する。
市内の地下鉄やバスを運営するニューヨーク市交通局(NYCT)のアンディー・バイフォード局長は「機能的なアイデアを実行すれば、バスを再び魅力的な移動手段にできるはず。何もしなければ渋滞は慢性化するが、今回の計画で渋滞は急速に緩和されるだろう」と期待を寄せている。