心の病気、支援広げる壁画作り 制作手伝うワークショップも開催

 【23日付ニューヨーク市発表】ニューヨーク市保健精神衛生局は23日、精神疾患を持つ人への理解を深め、地域全体に支援の輪を広げることを目的に市が実施している活動「市壁画アートプロジェクト」を拡大し、市内3カ所に新たに3枚の壁画を描くと発表した。
 年内にブロンクス区モリサニアとマウントホープ、ブルックリン区クラウンハイツに登場する予定。壁画は、精神疾患を持つ人や元患者、治療に当たる専門家らが壁画アーティストと共同でデザインした。「症状を学ぶことが支援につながる」「人々の頭の中にそれぞれヒーローがいる」など、精神疾患に対する啓蒙と理解を表現したカラフルな壁画を計画しているという。メアリー・バセット同局長は声明文で、「壁画制作は心の病気について地域全体が理解を持って話し合える環境作りにつながる」と歓迎。州精神衛生対策室のアン・サリバン室長は「精神疾患は『恥』という偏見をなくし、『私たちと同じ』というメッセージを伝えたい」と述べた。
 市民が制作を手伝えるワークショップも計画。ブロンクス区で今月28日、ブルックリン区で5月5日に開催する。詳細はウェブサイトwww.muralartsproject.cityofnewyork.usを参照。

ブルックリン区クラウンハイツに描かれる壁画のデザイン

ブルックリン区クラウンハイツに描かれる壁画のデザイン