【4月30日付ニューヨークポスト】マンハッタン区アッパーウエストサイドを管轄するニューヨーク市警察(NYPD)第20分署によると、管内の薬局小売チェーン、デュアンリードで窃盗が続発している。凶悪犯が管内の同チェーン店舗を選んで犯行に及んでいるとみられ、注意を呼び掛けている。
同署によると、1月1日から4月22日までに同署が認知した管内の軽窃盗事件は414件だった。その42%に当たる180件が、同チェーンの8店舗で発生。昨年同時期に比べて35%増加していた。
同署によると、管内の同チェーンの店舗の警備員は銃を装備していない。ティモシー・マリン署長は「ブロンクス区など警備が厳しい地域から、(警部が手薄な)アッパーウエストサイドに的を絞って犯罪に及ぶのももっともだ」と話した。また、管内店舗は凶悪犯に狙われやすいとの指摘もある。ブロードウェーの63丁目近くの店舗で今年、窃盗容疑で逮捕されたのは、性的暴行や強盗の罪で前科のあるブロンクス区のギャング組員だった。
同署長は同チェーンに警備の強化を忠告したが、警備責任者は「警備を強化するより窃盗の損金処理をした方が安くつく」と反発したという。同署長は「店舗は警官を警備員代わりにしている」と非難した。