【4月30日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】クイーンズ区の刑事裁判所は4月28日、同区ジャクソンハイツで9歳の男児をひき逃げしたとして、マンハッタン区在住のフアン・ジメネス被告(86)を危険運転や事故現場から逃走した罪で逮捕、起訴した。
同日午後1時20分ごろ、事故現場近くに住むジョバンニ・アンプエロ君と母親のカレン・マンリケさんが70丁目とノーザンブルバードの交差点を横断中、同被告の車が交差点に進入。目撃者によると、ジョバンニ君は横たわったままマンリケさんに「死にたくない」と訴え、車は2人をひいた後に速度を上げて現場から走り去ったという。ジョバンニ君は近くの病院に搬送されたが、頭部と胴体を強く打ち死亡した。マンリケさんもけがをしたが命に別状はない。事故を目撃したタクシーが10ブロックにわたり同被告の車を追跡し、引き止めることに成功、警察に通報し逮捕に至った。
裁判所の発表によると、同被告は「別の運転手に早くそこから動くよう急かされていたため現場を離れた」などと供述し、逃走については否定している。カジノから自宅に帰る途中だったという。
ジョバンニ君のいとこ、パウロ・バルガスさんは「86歳という高齢で運転すべきではない」と涙ながらに取材に答えた。