消防士コカイン所持も実刑なし 出廷命令だけの「寛大処分」

 【2日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】スタテン島で1日、麻薬所持容疑で逮捕され同罪で起訴されたニューヨーク市消防局(FDNY)の消防士ジョナサン・カーボーン被告(37)が、出廷命令だけの「寛大な処分」を受けていたことが分かり、批判が続出している。
 市警察(NYPD)は同日、非番の同被告がコカイン入り小瓶8本および吸引パイプを所持しているのを発見。同被告は出廷を命じられただけで実刑はなく、リハビリ施設で治療を受ける。NYPDは処分について「所持量が少ないため」と釈明している。同被告は過去にもリハビリ施設で薬物依存症の治療を受けていたが、その間も事務職として勤務していた。FDNYは同被告を停職処分にする予定。
 白人と有色人種の大麻使用率に大差はないが、昨年、大麻所持での逮捕者の86%が有色人種だったとされ、ニューヨーク人権擁護連盟は「被告が黒人だったら実刑に処されていたのでは」と疑問を投げ掛けている。