【2日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク州議会下院は2日、学力試験の結果を教員評価に反映することを禁止する法案を可決した。
教員評価制度は数年前にクオモ州知事が導入。学力試験の結果が直接教員の評価につながるというプレッシャーの中、教員労働組合は「指導の成果が出るようテストの点数を上げねばと、教員を追い詰めることになりかねない」と訴えていた。同法案ではまた、3年生から8年生までの試験結果を正式な成績評価書に残らないようにする。さらに、学力試験を実施しない方針の自治体に関しては、代替案としてのガイドライン作成を州教育局に求めている。
同組合のアンディー・パロッタ組合長は「教員は指導することに集中し、児童・生徒は学ぶことだけに集中する環境を整えるのが大切だ」と同法案を歓迎。カール・ヒースティー議員(民主)も「教員と児童・生徒の成長はテストの点数だけで評価できるものではない。同法案が可決されたことによって、教員がそれぞれの子どもに合った指導法を考え、自らも成長できるようになる」と話し、同法案を支持した。
一方で、適切な教員評価がなくては児童・生徒の学力が低下するのではと懸念する議員もいる。