【7日付amニューヨーク】マンハッタン区のニューヨーク州高位裁判所のマーク・ダウワー判事は、女性に乱暴したとして性的暴行罪で有罪が確定し、26年間服役していたグレゴリー・カウンツさん(45)と、10年間服役後、仮釈放中だったバンダイク・ペリーさん(47)に対し7日、無罪判決を言い渡した。被害に遭ったと訴えていた女性は4月末、「事件をでっち上げた」と当時の証言を撤回していた。
同区のサイラス・バンス・ジュニア地区検事長によると、1991年、当時19歳だったカウンツさんと21歳だったペリーさんはクイーンズ区の地下鉄駅で女性を拉致、マンハッタン区セントラルパークに連れていき乱暴したとして性的暴行罪で有罪判決を下された。女性の下着に付着したDNAは2人のものとは一致しなかったが、女性の証言が採用され、有罪が確定していた。
しかし、女性は今年4月末になって証言を撤回。当時の交際相手の男性がカウンツさんから借金しており、返せなくなって女性にうその証言を強要したと告白した。同検事長はカウンツさんとペリーさんに対し「司法があなたたちに与えた仕打ちを心の底から後悔している」と謝罪した。
同事件は時効が成立しているため、虚偽の証言をした女性と強要した男性を刑事告訴できないという。