【8日付ニューヨークポスト】マンハッタン区グリニッチビレッジのアパートの一室に、今年3月に亡くなるまで月28ドル43セント(約3113円)の家賃で住んでいた女優、パトリシア・オグレィディさんの暮らしぶりが話題を呼んでいる。
4階建てビルの最上階に位置する部屋には暖炉が2つあり、暖房やシャワーはなし。使えなくなったガス灯は付け替えず、ろうそくの火で生活した。また、鎖で流す旧式のトイレや鋳鉄製の薪ストーブを使っていたという。
オグレィディさんが3人のルームメートと一緒に入居したのは1955年。廊下を掃除するという約束で、当時の家賃は月々16ドルだった。その後ルームメートは出ていったが、オグレィディさんは亡くなるまで住み続けた。
2002年にこのアパートビルを購入したアダム・ポメランツさんは「家賃を上げるため弁護士に相談したが、低家賃は変更できないと判明した」と話す。アパートは家賃を法で規制されており、オグレィディさんが住み続けた約60年間で上げられた家賃は1ドル98セント。部屋の老朽化した部分を改修しようとするとオグレィディさんは「そのままにしておいて。私は快適。あなたのしていることは拷問よ」と反発したという。