【15日付ゴッサミスト】5月はライム病月間。夏を目前にマダニが媒介する感染症、ライム病への注意を米疾患予防管理センター(CDC)が呼び掛けている。
CDCによると、ニューヨーク州のライム病感染例はペンシルベニア州に次いで全米で2番目に高く、2016年にはマンハッタン区とブルックリン区でそれぞれ322件、クイーンズ区で128件、スタテン島で123件、ブロンクス区で51件の感染例が報告された。コネティカット州などから感染が広がることもあり、ニュージャージー州の保健局によると、昨年報告された同州内の感染件数は2000年以降最も高かったという。
ニューヨーク市内で見られるライム病の原因となるマダニは主に、シカダニ、ローンスターダニ、アメリカイヌダニの3種類。マダニはライム病の他にも、感染すれば致命的な疾患を引き起こすポワッサンウイルスを媒介することで知られているが、報告例は少なく、過去にニューヨーク州では2例しかない。
マダニ対策として長袖の着用などが挙げられるが、夏の暑い時期に長袖を着用するのが難しいことから、専門家は、帰宅後にマダニが服や髪の毛などに付着していないか確認し、服を乾燥機に入れ、高温で死滅させることを推奨している。