薬誤飲で女児死亡、母親を起訴 過去にも手の届く距離に放置

 【15日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】スタテン島地方検事局は14日、同島で昨年3月、当時1歳のビアンカ・アブドゥルちゃんが誤ってモルヒネなどの処方薬を過剰摂取し死亡した事件で、母親のレイラ・ウェイド被告(39)を殺人や児童福祉法違反などの罪で起訴した。
 同被告は、鎮痛薬のモルヒネと抗不安薬のジアゼパムをベッド横に常備。近くにビアンカちゃんの玩具もあり、手の届く距離だったことが誤飲の原因とみられる。
 同被告宅では2005年にも、当時幼かった長女サシャちゃんが同じように手の届く場所にあった処方薬を誤飲し、中毒を起こす事故が起きていた。リアノン・ラ・ツアー検事補佐官は「同被告は子どもが危険にさらされるリスクを認知していた」と厳しく非難した。
 同被告の弁護士は「ビアンカちゃんの死は事故であり、同被告はビアンカちゃんの父親ジョセフ・アブドゥルさんから家庭内暴力を受けた際に頭部を負傷し、その痛みのせいで常に鎮痛薬が必要だった」と主張し、殺人罪からの減刑を求めた。
 同被告とアブドゥルさんは過去に児童福祉局の調査対象となっていた。