【17日付NY1】前科のあるシングルマザー、ブロンクス区のレイラ・マルチネスさんが14日、コロンビア大学を卒業した。同大学のセンター・フォー・ジャスティスは、大学教育を通じて出所者の社会復帰を支える新プログラムを導入しており、マルチネスさんは同プログラムの最初の卒業生となった。
マルチネスさんは10年以上前、クレジットカード詐欺で有罪判決を受け2年間服役した。出所後、息子のデレック君の手本になりたいと、同センターから奨学金を受け、一般教養学部に入学。人権問題を専攻し、学士号を手に入れた。
「本当に夢のよう」と喜ぶマルチネスさんは、「自分の可能性を制限せず、努力を惜しまなければ実を結ぶことを息子に示したかった」と話した。同センター長のジェラルディン・ダウニーさんは「服役中教育システムから排除されていた出所者にも教育を受ける権利はある」とプログラムへの参加を後押しする。
マルチネスさんは卒業式でかぶった角帽に「監獄からアイビーリーグへ」と書いた。「私の人生の旅路を示している」と誇らしかったという。今後も勉強を続け、法科大学院に入学し、将来は「ラテン系などあらゆる有色人種のために尽くしたい」と抱負を語った。