METがセクハラ証拠を提示 指揮者レバインさん、7人に対し

 【19日付ABC7】メトロポリタンオペラ(MET)は18日、著名指揮者でMETの名誉音楽監督を務めていたジェームズ・レバインさん(74)が過去25年間にわたり少なくとも7人に対し性的虐待やセクハラ行為を行っていたことを裏付ける証拠が見つかったと、裁判文書の中で明らかにした。
 METは3月12日、セクハラ報道を理由にレバインさんを同職から解雇。レバインさんはその3日後、契約違反および名誉毀損でマンハッタン区のニューヨーク州高位裁判所にMETを提訴していた。METは今月18日、レバインさんの態度が忠誠違反に当たるとして586万ドル(約6億5000万円)の損害賠償を求め、同裁判所に反訴した。
 METは捜査の結果、レバインさんが1975年から2000年の間に、演奏家やオペラ歌手などに対し、無理やり体を触ったりキスをしたりするなどしていた証拠を入手。被害者のうちの2人は若手アーティストプログラムの参加者で、当時16歳だったという。
 レバインさんは1976年から2016年まで、METの音楽監督兼芸術監督も務めたが、ニューヨークタイムズ紙など地元メディアがセクハラ疑惑を報道した後の昨年12月3日、METはレバインさんとの契約を保留としていた。

ジェームズ・レバインさん(photo: Ralph Daily)

ジェームズ・レバインさん(photo: Ralph Daily)