【23日付amニューヨーク】ニューヨーク市交通局(NYCTA)のアンディー・バイフォード局長は23日、ニューヨーク州都市交通局(MTA)本部で、地下鉄の近代化計画「ファストフォワード」を発表した。
同計画では、旧式信号システムの迅速な近代化、駅へのアクセス改善、MTAの社風改革などについて10年間におよぶ指針が示された。
5年間で5路線に「コミュニケーションズ・ベイスド・トレイン・コントロール」と呼ばれる最新の信号システムを導入し、続く5年間でさらに6路線に導入、以前の計画より全路線での導入を30年早める。工事のために週末と夜間の運行を停止する必要があるが、オフピーク時に増便することで待ち時間を減らしたり、定時運行を守ったりすることで、大規模な機能停止を回避、サービスが著しく改善されることが予想される。また、5年以内に50の地下鉄駅を障害者対応にし、3年以内に市内のバス路線の見直しも行う。
総費用には数百億ドルかかる見込みだが、詳細は明らかにされていない。5年計画についての資金は、MTAの2020年から24年の資本計画から捻出される見通し。アンドリュー・クオモ州知事とビル・デブラシオ市長は、MTAへの財政援助について数年間にわたり対立してきたが、両者ともに同日、近代化計画への資金援助について触れなかった。