夏本番、蚊とダニに気をつけて 西ナイル熱やライム病感染対策を

 【5月30日付ニューヨーク市発表】ニューヨーク市保健精神衛生局(DOH)は5月30日、夏本番を前に市民に向けて蚊やダニが媒介する感染症への注意を喚起した。
 市では蚊が媒介する西ナイル熱への感染が19年前に初めて報告されて以来、ほぼ毎年感染者が出ている。昨年は21件中2人が死亡した。DOHは、西ナイル熱への感染を防ぐため、蚊やダニの発生状況を調査する独自のシステムを駆使し、繁殖状況などを監視している。今夏もヘリコプターやトラックを出動させ、繁殖が確認された地域に幼虫駆除剤などを散布する他、蚊が繁殖しやすい水たまりも除去する予定。
 市はまた、感染症を媒介する蚊が生息するアフリカや南米諸国および地域に渡航する場合も感染のリスクが伴うと警告しているが、これらの地域への渡航者からの感染はこれまで市内で報告されていない。
 ダニが媒介する感染症の報告件数は過去6年連続で増加し、中でもライム病が1083件と目立った。ライム病への感染はロングアイランドやアップステートで多数報告され、近年はスタテン島での感染報告も増えている。
 DOHは予防策として、虫除けスプレーの使用や長袖の着用、網戸の設置、近所の水たまりの除去などを推奨している。

注意喚起するキャンペーンのポスター(photo: DOH)

注意喚起するキャンペーンのポスター(photo: DOH)