【3日付ニューヨーク市発表】ニューヨークのビル・デブラシオ市長およびリチャード・A・カランザ市教育局長は3日、高度な教育を行うことで知られる市の「スペシャライズド高校」8校への入学を公平にし、多様性を高めるための計画について発表した。
8校への入学は現在、SHSATと呼ばれる試験の成績のみで決定する。市では、公立高校の生徒の68%がアフリカ系またはラテン系だが、スペシャライズド高校の生徒に占めるその割合はわずか9%だ。
計画の第1段階では、試験の成績が合格基準に満たない低所得層の生徒をスペシャライズド高校へ入学させる、ディスカバリープログラムによる入学枠を各校で20%拡大する。また、貧困度が高い地域の学校に通う生徒にも該当するよう試験基準を調整する。2019年9月から2年間実施される同プログラムにより、アフリカ系またはラテン系の生徒数を16%まで引き上げる。
第2段階では、今後3年をかけて試験のみによる選考を廃止する。試験廃止後、各校は、中学在学中の成績優秀者のために入学枠を確保できる。これにより、アフリカ系またはラテン系の生徒の割合が9%から45%に、女子生徒の割合が44%から62%に、またブロンクス区の生徒数が4倍に増えることが予想される。
入試の廃止にはニューヨーク州議会の承認が必要となる。