発泡スチロール容器禁止へ 「リサイクル可能」認めず

【9日付NY1】マンハッタン区のニューヨーク州高位裁判所は8日、飲食店がポリスチレンを原材料とした使い捨て発泡スチロール容器を持ち帰り用に使用することを禁止するニューヨーク市の条例を認める判決を下した。
市議会は2013年と15年、環境保護のため持ち帰り用の使い捨て発泡スチロール容器の使用を市内で禁止する条例を通過させていた。しかし、これに対し市内の飲食店経営者団体やプラスチック製造業者は「発泡スチロール容器はリサイクル可能」として反対。17年5月には市を提訴していた。
マーガレット・チャン判事は判決の理由を、「環境に負担を掛けず、経済的にも実現可能とは言い難い」とし、原告の訴えを棄却した。
判決を受けビル・デブラシオ市長は「禁止に向け迅速に行動する」と述べた。市法務局は発泡スチロール容器の使用を禁止することで、「市の環境とリサイクル計画を保護する」と正当性を主張した。
飲食店経営者らで構成するニューヨーク・レストラン・アクション連盟は「小規模飲食店は低コストの発泡スチロール容器に頼っていたため、禁止は痛手になる」とし、判決を不服とした。原告側の弁護士は政治メディア、ポリティコに「その他の法的手段を検討する」と述べている。