【14日付ニューヨークタイムズ】マンハッタン区ローワーイーストサイドにあるコープ住宅の管理組合は14日、隣接する土地にビルを建設する予定の開発業者からの、巨額な空中権購入の申し出を拒否した。
不動産開発業者アセンドグループおよびそのパートナーは、イーストブロードウェー沿いの土地に都市計画規定を超えた22階建てと33階建ての高層ビル2棟の建設を計画。これに伴い、隣接するコープ住宅、スワード・パーク・コーポレーティブに5400万ドル(約60億円)で空中権を購入したいと申し出ていた。同住宅の管理組合は、17カ月間の話し合いの末、4棟から成る同コープの財政難を緩和するために、申し出を受けることを決定。空中権の売却には、住民の3分の2が合意する必要があったが、12日に行われた住民投票では、株主である1602人の住民のうち、投票に参加した1227人の56%に当たる690人の賛成票しか得られなかった。
同住宅管理組合は14日、申し出を断る旨を発表したが、同グループは当初よりも低い17階建てと20階建てに計画を変更し、ビル建設を続行する意向だという。
売却に賛成している住民らの間では、再投票を求める嘆願書が回覧されているという。