【21日付ニューヨークタイムズ】昨年いじめを苦に自殺したニュージャージー州の女子中学生の両親がこのほど、いじめの訴えへの対応を怠ったとして、教育委員会や学校関係者を相手取り、損害賠償と弁護士費用を求めモリス郡上位裁判所に提訴した。
セス・グロスマンさんと妻ダイアンさんによると、同州ロッカウェータウンシップにあるコープランド中学校の1年生だった娘のマロリーさんは、他の生徒からソーシャルメディアを通し「いつ自殺するの?」などと言われたり「デブ」と呼ばれ縮れ毛をからかわれたりするなど、日常的にいじめを受けていたという。ダイアンさんは、いじめをやめさせるよう定期的に同校に連絡を取っていたが、適切な対応がなされなかったと主張している。
裁判資料によると2017年6月14日、自殺の数時間前に行われたいじめの相談では、同校校長がマロリーさんにカジノのコインを渡し、ポーカーの戦術に例えていじめへの対応を助言していた。グロスマンさんは「学校は深刻に受け止めていなかった」と訴えた。
学校側は、いじめる側の生徒らにマロリーさんと仲良くするよう指示したり、マロリーさんにカウンセラーの部屋で昼食を食べるよう指示したりしたと釈明している。